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edit 関根 聖二
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会社全体のプロジェクト収支の管理方法 (DX#68)

DX活用が社内文化となる
いくらプロジェクト収支管理に DX を利用しても、そのデータが現場や経営に有効活用されなければ意味がありません。
今回は、弊社が DX を活用してどのように会社全体のプロジェクト収支を管理しているか、具体的な方法をご紹介します。

【 目次 】

  1. 日々の業務データを蓄積
  2. 月に一度の収支報告会議
  3. 運用プロジェクトは中長期視点で見る
  4. 会議での対話内容
  5. メンバーの問題解決力育成につながるDX活用
  6. DX活用の基盤づくり

 

 

日々の業務データを蓄積

プロジェクト収支を管理するにあたり必要なデータとして、プロジェクトメンバーがそのプロジェクトに何時間を費やしたかという「工数」があります。工数については、プロジェクトメンバーの日報登録により、日々どのプロジェクトに対してどの業務に何時間費やしたかというデータを、蓄積します。

スタッフの業務状況を共有

そのデータと売上情報、外部パートナーへの発注情報をもとに、 DX アプリによって各プロジェクトの収支が算出されます。

 

 

月に一度の収支報告会議

スパイスワークスでは月に一度、完了した各プロジェクトの収支報告会議をオンラインで行っています。

この会議には、マネジメント層とプロジェクトマネジャーが参加しています。

ここではPlayth ワークログの「プロジェクト収支一覧」という機能を利用して、その月の全プロジェクトの収支を一覧表示し、画面共有して話し合います。

プロジェクト収支一覧

といっても、全プロジェクトの収支を1つ1つ報告するのではなく、収支のプラス・マイナスが大きいものについて話し合うのです。

それらのプロジェクトについては、事前に各プロジェクト担当者からの見解(プラス・マイナスが大きくなった原因や今後の対策など)を集めておきます。

これによって短時間で課題のありそうなプロジェクトについての状況を共有することができます。
 

 

運用プロジェクトは中長期視点で見る

中には単月で見るだけでは収支を割り出しづらく、別枠で考えたほうがよいプロジェクトもあります。

年間を通しての運用プロジェクトなどは、その月にマイナスだったとしても、年間を通して収益化できれば問題なく、単月の収支を見るだけでは本質的な話ができません

弊社で活用している工数管理アプリ Playth(プレイス)ワークログでは、「プロジェクトタグ」という機能があり、中長期のプロジェクトには、各月に分かれたプロジェクトそれぞれ(「Aプロジェクト1月分」「Aプロジェクト2月分」など)にタグ付けすることで、プロジェクトどうしを紐づけることができます。

各プロジェクトをタグで紐づけた上で1年などの期間を区切り、ある期間の同じタグがついたプロジェクトのみ絞り込んで表示すれば、そのプロジェクトの月単位の収支とともに、通年での収支を見ることができます。

こうすることで、昨年と今年の同じ時期と比較した状況をもとに、中長期運用案件の状況を見ています。

 

 

会議での対話内容

上記のような方法で単月のプロジェクトや中長期プロジェクトの状況を共有し、特に大きな赤字を出したプロジェクトについては、業務効率化の方法を議論したり、そもそも予算が足りない時はクライアントへの相談を促したり、場合によっては継続受注の可否を検討することもあります。
画面共有で対話する会議

 

 

メンバーの問題解決力育成につながるDX活用

会議で議論することも大切ですが、実は前述した会議前の準備が、メンバーの成長につながっています。

予算と工数がかけ離れた場合に、その事実を認識して、自分なりの仮説を見出すまでの分析が、現場のプロジェクトメンバーの内省の機会となり、問題解決力をはぐくむことにつながるのです。

毎月一回この会議と事前準備を繰り返すことで、社内全体でデータ活用の文化が浸透すると同時に、数字というエビデンスをもとに原因を分析し、改善を図る「問題解決能力」を、メンバー1人ひとりに育成していけるような組織となることで、業務の好循環が生まれます。

 

 

DX活用の基盤づくり

工数管理DXを活用するにあたって大切なのは、日々の現場の状況を可視化して、現場で活用できる状況にすることです。

それに加えて、マネジメント側のサポートもまた重要となります。
現場に任せるだけでなくマネジメント層もデータを活用し、データをもとにコミュニケーションを図ることで、データ活用が社内全体の文化となっていきます。

せっかく DXを導入したとしても、それらのデータを活用する文化が社内に根付いていなければ、定着しません。
データ活用の文化が社内に浸透するよう、蓄積されたデータを活用してコミュニケーションをとる機会を作ることを心掛けることが大切だと思います。

弊社では Playth ワークログを活用することで、マネジメント層やプロジェクトマネジャー以外のメンバーにも、知らず知らずのうちに経営的視点が身に付いており、データという共通言語でコミュニケーションを図ることができるようになりました。
もしご興味をお持ちいただければ、こちらからお気軽にお問い合わせください