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PMBOK 其の二十四:第7版もう一つの奥義、「プロジェクトの原理・原則」の正体は?

【戦国PM講座】
~PMBOK から学ぶプロジェクトマネジメント標準~

戦国WEBディレクション講座

ミネアサヒの指導のもとOJTでWEBディレクションの経験を積んできた新之助は、一層のスキルアップを目指し、PMBOKに基づく「プロジェクトマネジメント標準」を学び始めた。多様な形式を持つ「プロダクトマネジメント」の複雑さを乗り越え、第2章「価値実現システム」終了に至ったのだ。しかしまだ終わりではない。新たな章へと向かう新之助の意気込みやいかに……?

登場人物紹介

~ プロジェクトマネジメント標準 3プロジェクトの原理・原則 ~

初回の接見に丸腰で挑むとは愚かなり!

ディレクターつや姫のワンポイントアドバイス

今日も殿を怒らせてしまいましたね。。。

ここからは新しく、第3章「プロジェクトマネジメントの原理・原則」に入ります。「原理・原則」は、PMBOKガイド第7版が出た時に注目された言葉でもありましたね。PMBOKガイドにおける原理・原則とは何かというと、「プロジェクトに関わる人々の振る舞いへの指針」であるとされています。

プロジェクト・マネージャーのみならずメンバーや関係者も含め、私たちがどのような振る舞いをするべきか、その方向性が示されているわけですね。

具体的に挙げられた、12の原理・原則を見て見ましょう。

スチュワードシップ:勤勉で、敬意を払い、面倒見の良いスチュワードであること
チーム:協働的なプロジェクト・チーム環境を構築すること
ステークホルダー:ステークホルダーと効果的に関わること
価値:価値に焦点を当てること
システム思考:システムの相互作用を認識し、評価し、対応すること
リーダーシップ:リーダーシップを示すこと
テーラリング:状況に基づいてテーラリングすること
品質:プロセスと成果に品質を組み込むこと
複雑さ:複雑さに対処すること
リスク:リスク対応を最適化すること
適応力と回復力:適応力と回復力を持つこと
変革:想定した将来の状態を達成するために変革できるようにすること

これら12の原理・原則は、「PMI倫理・職務規定*」でプロジェクトマネジメント・コミュニティにとって最も重要とされた以下の四つの価値観に沿っています。

・責任
・尊重
・公正
・誠実

*「PMI倫理・職務規定」は、PMI会員やPMI資格応募者・合格者を対象に、目指す理想および必要とされる行動を明文化したもの。
https://www.pmi-japan.org/about-pmi-japan/page-554/

12の原理・原則の中では一読して納得できる文章もありますが、なんだかピンとこないものもありますね。そのあたりは、これからの回で一つひとつ詳しく解説して参りますね。

12の項目に決まった重みづけはなく、プロジェクト個々の状況に応じて適用の度合いを調整することで、うまく機能するでしょう。

また、これらの原理・原則はプロジェクトマネジメントに限らず、一般的なマネジメント(定常業務など)にも重なる領域があります。

(PMBOKガイド第7版 プロジェクトマネジメント標準「図3-1.プロジェクトマネジメントと一般的なマネジメントの原理原則の重なり」をもとに作成)

(PMBOKガイド第7版 プロジェクトマネジメント標準「図3-1.プロジェクトマネジメントと一般的なマネジメントの原理・原則の重なり」をもとに作成)

例えば、プロジェクトも定常業務も「価値に焦点を当てること」や「協働的なプロジェクト・チーム(職場)環境を構築すること」という部分は共通しています。ただし、それを実現する方法は多少異なることもあります。

それでは次回から、12の原理原則それぞれについて詳しく見てきましょう。

よき振る舞いがよきPMをつくる

(^^♪ 次回:スチュワードシップと言われても、何をすれば…?!


【出典・参考文献】
プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第7版+プロジェクトマネジメント標準(一般社団法人 PMI 日本支部,2021.274p.)
A Guide to the Project Management Body of Knowledge (PMBOK® Guide) – Seventh Edition and The Standard for Project Management (ENGLISH) By Project Management Institute Project Management Institute
Project Management Institute.
一般社団法人 PMI 日本支部


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