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PMBOK 其の三十四:個人のタスク管理とは違う、チームが協働するためのプロセス管理

【戦国PM講座】
~PMBOK から学ぶプロジェクトマネジメント標準~

戦国WEBディレクション講座

ミネアサヒの指導のもとOJTでWEBディレクションの経験を積んできた新之助は、一層のスキルアップを目指し、PMBOKに基づく「プロジェクトマネジメント標準」を学び始めた。「プロジェクトマネジメントの原理・原則」のうち「協働的なプロジェクト・チームを構築すること」に取り組んでいる現在。そのポイントの一つ「組織構造」では、組織図だけでないチームのあり方を知った。今回は3つ目のポイント「プロセス」について学ぶようだ……

登場人物紹介

~ プロジェクトマネジメント標準 3.2協働的なプロジェクト・チームを構築すること④プロセス ~

初回の接見に丸腰で挑むとは愚かなり!

ディレクターつや姫のワンポイントアドバイス

今日も殿を怒らせてしまいましたね。。。

協働的なプロジェクト・チームを構築すること」の回でご説明した、協働的なプロジェクト・チームを構築する3つのポイントから、最後の「プロセス」について詳しくご説明しましょう。

チームの合意
組織構造
● プロセス ←今回はココ

PMBOKでは次のように説明されています。

プロジェクト・チームは、タスクの完了と作業の任命を可能にするプロセスを定義する。
(PMBOKガイド第7版 【プロジェクトマネジメント標準】3 プロジェクトマネジメントの原理・原則 / 3.2 協働的なプロジェクト・チームを構築すること)

一言で“プロセス”と言っても、普遍的な方法が存在するわけではありません。自分のチームがどんな方法でプロセスを管理するのか、定義する必要があります。口約束やメンバー個々の自己管理に任せていては、協働的に動くことはできません。共通のルールが大切です。

皆さんも、それぞれチームの規模や環境に適した方法をお使いのことと思います。PMBOKでは、具体的に以下のような例が挙げられています。

プロジェクト・チームは、ワーク・ブレイクダウン・ストラクチャー(WBS)、バックログ、またはタスク・ボードを使って、要素分解プロセスに同意する。
(PMBOKガイド第7版 【プロジェクトマネジメント標準】3 プロジェクトマネジメントの原理・原則 / 3.2 協働的なプロジェクト・チームを構築すること)

WBS(ワーク・ブレイクダウン・ストラクチャー)とは、名前の通り作業を細かい要素に分解しリストアップする手法です。各作業の担当者や作業開始日・完了日を表の形式でメンバー全員が一覧できます。

バックログは英語で「未処理案件、残務」といった意味があり、一般的に開発の現場で対応するべき業務を一覧にしたものを指します。残りの作業量を把握しやすい形式です。そのものズバリ「Backlog」という名称のプロジェクト管理ツールもありますね。

タスク・ボードはもっとシンプルに、各タスクをホワイトボードなどに貼り出し、進捗に応じて「未着手」「仕掛り中」「完了」などのフェーズに移動させていきます。小規模なプロジェクトや簡易的なプロセス管理に適しています。

現在はクラウドツールでこれらの機能を網羅したものや、ガントチャートも作成・管理できるものがよく使われていますね。こうしたプロセス管理によって、メンバーが現状を共有でき、プロジェクトの進行に対して共通認識を持つことにつながります。

「協働的」にプロジェクトを進めるには、自分のタスクを管理するだけではダメなんですね。誰が・いつまでに・何をするのか、メンバーみんなが全体を把握することで、お互いに力を貸し借りできたり、より効率的なやり方を発見できたりするのです。

ここまで、「チームの合意」「組織構造」「プロセス」の3つが、協働的なプロジェクト・チーム構築に役立つ理由が伝わりましたでしょうか。

みんなの動きを把握しよう

(^^♪ 次回:「協働」の実効力を高める秘訣がある?


【出典・参考文献】
プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第7版+プロジェクトマネジメント標準(一般社団法人 PMI 日本支部,2021.274p.)
A Guide to the Project Management Body of Knowledge (PMBOK® Guide) – Seventh Edition and The Standard for Project Management (ENGLISH) By Project Management Institute Project Management Institute
Project Management Institute.
一般社団法人 PMI 日本支部


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